最新情報2004.02着床前診断

着床前遺伝子診断と倫理

日本では男女産み分け等の目的で、学会の許可を得ずに着床前遺伝子診断を実施したクリニックのことで問題になっているとのこともあり、現在着床前遺伝子診断はホットな話題となっているようです。

その影響が少し有るかもしれませんが、最近弊社IFCに着床前遺伝子診断についてのご相談を頂くケースが増えております。

そこで今回は弊社が日本窓口となっております、米国サンフランシスコのパシフィック生殖医療センターの着床前遺伝子診断に対する基本的な姿勢をお話ししたいと思います。

パシフィック生殖医療センターの着床前遺伝子診断プログラムにおいては、男女産み分けだけの目的での着床前遺伝子診断をご希望になられる方については全面的にお断りしております。
男女の産み分けについては基本的に「個人的希望」であり、「治療ではない」と考えているためです。
ただ、重篤な遺伝病の中で、一定の性にのみ発症するものについては、その限りではありません。しかし、これも「重篤な症状が出ることが明らかに分かっている」遺伝病でなければ着床前遺伝子診断の対象にはなりません。

現在クリニックでお受けしているケースは、「受精卵の染色体異常が原因で、何度も流産している。」「親となろうとしている者が重篤な症状を引き起こ伝病の保持者である」ということが条件であり、ケースバイケースで治療面からも倫理面からも慎重に検討をした上で、治療を進めております。

これは「国際医療ヒューマニズム促進学会」の理事長を務めたこともある院長のカール・ハーバート医学博士の「患者様たちに大きな福音をもたらすであろうと考えられる革新的な治療法や先端技術が開発されたとき、医療を提供する側全体が予め倫理面を熟考し、人間性を失わないような治療を提供しなくてはならない使命がある。」という確固とした信念の表れでもございます。

ハーバート院長は、せっかくの素晴らしい新治療法や技術であっても、一部の者が乱用あるいは悪用するケースが出てしまうと、禁止の憂き目にあってしまい、結果的にそのような治療を必要としている患者様が恩恵を受けることができなくなってしまう事を深く憂慮しておられます。

弊社IFCでは、ハーバート院長率いるパシフィック生殖医療センターの指導のもと、着床前遺伝子診断プログラムに関しましては倫理的面も充分検討し本当にこのような治療が意義があるとされる患者様のケースのみをお受けいたしております。

弊社着床前遺伝子診断プログラムの一般的な資料としては、弊社ウェブサイトの着床前遺伝子診断というセクションの内容をご高覧ください。
尚弊社ウェブサイトの資料につきましては、あくまで一般的な内容でございます。実際は個々の患者様のケースをご検討させていただいた上で、それぞれ詳細ご相談申し上げております。

着床前遺伝子診断に関しまして具体的なご質問等ございましたら、弊社問い合せフォームに必要事項ご記入の上ご送信頂きますよう宜しくお願い申し上げます。

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