最新情報2008.11IFCニュース

32名の日本の著名IVF専門医・エンブリオロジスト(胚培養士)・看護師等の方々が、弊社IFCとパシフィック生殖医療センターをご視察

今年のASRM(米国生殖医療学会)は、私たちIFCの地元、サンフランシスコにて11月8~12日に開催されました。

ASRMは、米国各地はもとより、世界各国から体外受精など高度生殖医療の現場の第一線で活躍しておられる医師、看護師、エンブリオロジスト(胚培養士)、心理カウンセラーや医療関係者が集まる学術集会であり、最先端の技術の紹介や検討、多数の症例数から熟慮された研究結果などが発表され、毎年世界中の注目を浴びています。そして今回も日本から著名な専門医や医療者の方々がASRMにご出席され、栄えある多くの発表をされました。

▲パシフィック生殖医療センター(PFC)会場の様子(PFC院内・エジュケーションセンター)

ASRMに今回ご出席されたそのような日本の生殖医療界を代表する名医の方たち等の中から総勢32名様もの皆様が、11月10日(月)に、弊社IFCとパシフィック生殖医療センターのご視察にいらしてくださいましたことは、スタッフ一同極めて光栄なことと、大変感動しております。

ASRM学会ご出席中、そして研究のご発表などお忙しいスケジュールの中でしたが、是非にとおっしゃってくださり、私共の集いにご参加くださいましたのは、JISARTの理事会やメンバークリニックを含め、日本各地の有名クリニックの院長・副院長先生や、胚培養士、看護師、管理部門の方などでした。

折りよく、パシフィック生殖医療センターが、ラボラトリーの拡張工事を含む、全面拡張・改装工事が終了したばかりの新しい装いとなった施設へ、一番初めのゲストとして、日本からの先生達にお越しいただけ、院長のハーバート医学博士をはじめ私共IFCのスタッフ一同も本当に感激いたしました。

クリニックの待合室からはベイ・ブリッジやアルカトラズ島などサンフランシスコならではの夜景をご覧いただき、その後クリニックの新装された体外受精ラボラトリーや院内施設をご覧いただきました。ハーバート院長や、ラボラトリーディレクターのコナハン博士などが、直接日本の先生達のご質問にお答えしながらのご視察となりました。加えて、本ビル内に所在する、弊社IFCの本社オフィス、並びに男性不妊治療専門クリニック、テューレック・クリニックも同時にご視察いただけました。

その後は、院内の教育センターにて、ショートプレゼンテーションを行い、活発な情報・意見交換が行なわれました。その日のプレゼンテーションの内容は以下の通りです:

ハーバート院長:「IFC患者様のケースにおける卵子提供プログラムの現状と成功率」

▲プレゼンテーションを行なうハーバート院長

2008年度前半までのクリニックの統計によると、IFCを通して日本からパシフィック生殖医療センターの卵子提供プログラムにご参加された患者様のケースにおいて、現在「IFCの患者様(つまり日本からおいでのご夫婦)のみ」についての総合的な新鮮胚移植の成功率は、何と、81%(胚移植一回に対しての成功率。胚盤胞1個、胚盤胞2個、三日間培養2個の移植の症例が含まれる)という極めて高い数値で、現在正式発表されているクリニック全体の成功率よりも高いということが発表されました。

▲ディスカッション中のハーバート院長とコナハン博士

今後の課題は、妊婦さんと生まれてくるお子さんの健康と安全を考え、単 一受精卵移植の重要な意義を患者様にご理解いただき、単一移植が主流となるようにするべく、一個ずつ受精卵を移植した場合の成功率を更に上げていくこと、となっています。

現JISARTの理事長でいらっしゃる、広島HARTクリニックの高橋克彦院長先生から、大変貴重なご意見の提示などがあり、大変有意義なディスカッションが行なわれました。

コナハン博士「PFCラボラトリーの新施設と技術について」

▲新しいラボラトリーを紹介するコナハン博

PFC全体の年齢別の成功率の上昇傾向、及び受精卵凍結の際のガラス化技術により胚盤胞の凍結後の蘇生率が高くなっているという報告、着床前遺伝子診断の新技術、カリオマッピングについてなど、最新の技術面からの報告をお聞きいただけました。

PFCの新しいラボラトリーでは、患者様にも中の様子が見えるよう、ガラスのドア越しにラボラトリーの様子が窺えるような建築デザインになっているのが大変画期的です。厳密に管理された空調が施された整然とした広いラボラトリーを患者様に外からご覧いただくことで、患者様にはより一層ご安心いただけることでしょう。

テューレック医学博士(男性不妊専門医・テューレッククリニック院長)「男性不妊治療の日本とのコラボレーション」

▲男性不妊専門医・テューレック医学博士

地元シリコンバレーにあるコンピュータ機器大手のCISCOの最新テレコンファレンス技術を使い、日本在住の専門医の方々との日米コラボレーションにより共に男性不妊医療技術の向上に努めたいというのが、日本の患者様をお迎えする上でのテューレック先生の前向きなご発表でした。

 

▲ご挨拶するIFC社長・川田

日本ではまだ、卵子提供プログラムや着床前遺伝子診断プログラムが、一般的な実施となっていない状況の中で、こうして日本の著名な専門医の皆様及びその他医療関係者の方々に、今回私共のプログラムをご視察いただいたことは、大変に光栄なことです。これまで医療面ではもちろん、社会的・法的にも安全に、且つ倫理的も充分に考慮しながら弊社が長年培ってきたプログラムを現場で直接ご紹介できたことを本当に嬉しく思っており、今後もこちら米国で治療を受けて日本にご帰国される患者様の状況へのご理解を深めていただけるものと信じております。

日本からわざわざご視察にお越しくださいました、32名の生殖医療専門医・胚培養士・看護師他医療者の方々、本当に有難うございました。私共IFCは、PFCと共に、これからも日本の患者様のために努力を惜しまず、前進して参る所存でございます。皆様からの暖かいご指導・ご鞭撻を今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。

IFC-PFC生殖医療プログラム(卵子提供プログラム、代理出産プログラム、着床前遺伝子診断プログラム<PGD/PGS>プログラム)へのお問い合わせはこちらからどうぞ:

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