卵子提供体験談2006.09体験談

「我が子を抱きながら・・・」中国四国地方のT様からの体験談

IFCのサンフランシスコ本社を訪ねてから1年、まさかこの手に我が子を抱きおっぱいをやることが出来るとは夢にも思いませんでした。

私が不妊治療を始めたのはかれこれ12年ほど前になります。その間に1度妊娠したのですが高齢(46歳)ということもあり、胎児が育たず3ヶ月で流産、その後ホルモン治療等続けていたましたが、早発閉経となり妊娠はほとんど無理な状態となりました。

主人と二人だけの人生でも充分幸せだと思っていましたが、やはり主人と主人の両親に我が子・孫を抱かせてあげたい、後取りを産んであげたいという思いは無理とわかっていても日増しに強まるばかりでした。

そんな折、インターネットでIFCの「卵子提供プログラム」を知り、ドナーさんからの卵子で体外受精を行い胚移植で子供を授かることが出来るという方法があることを見つけました。
ただ、金銭的なことやDNA、必ずしも100%の成功率でないことなど色々な意味で約1年近く夫婦で悩んだ末「何もしないで後悔はしたくない」という結論に達しました。

早速IFC東京事務所に電話をしましたところ、とんとん拍子に話が進み約3ヶ月後には一回目の渡米ということになりました。

一回目の主人と二人での渡米では、和美ハートのカウンセリング、ハーバート院長の診察、ドナーさんの選択とあっという間の三日間でした。

ハーバート院長はユーモアのある優しい先生でとても好感が持てましたし、和美ハートからいただいた妊娠10週目の赤チャンの「足型」は今もお守りです。また、現地での会話は英語の不自由な私達夫婦に代わって川田社長が通訳をしてくれましたのでとても安心でした。

日本に帰国してからはドナーさんの排卵に合わせての注射の毎日が待っていました。自分で注射などしたことがなかったので主人にも手伝ってもらいましたが腰の筋肉注射は最初はうまく出来ず青あざが出来たりしましたが、これも全て子供のためと思いぐっと我慢の日々でした。ただ幸いのことに不妊治療で通院していたクリニックの先生に事情を話したところとても協力してくださり看護士さんが注射の実習をしてくれたりしたのでかなり手際よく出来るようになりました。

ドナーさんの選択が良かったのか大変良好な胚盤胞が4個も出来、1回目の渡米から2ヶ月半胚移植のための2回目の再渡米となりました。今度は私一人での渡米ということで大変心細かったのですがIFCのスタッフの皆さんの親切な対応で不安もなく無事胚移植の運びとなりました。

胚盤胞を1個移植した場合の着床する確率は35%(*注1)祈るような思いで待った2週間後の妊娠検査は見事陽性!!先生から「妊娠していますよ」と言われた時は思わず涙がこぼれました。

妊娠初期には何度か出血があったりしトイレにいくのが怖くて夜も眠れぬほどでした。2週間毎の検診では待合室で待っている時間の長いこと長いこと、赤ちゃんの心音が聞こえなくなっているのではないかと内診の度に「赤ちゃん生きてますか?」と思わず口にして先生に笑われることが度々でした。

低置胎盤、むくみ、体重増加、逆子など常に様々な不安を抱えながら8ヶ月無事に女児を出産することが出来ました。生まれた時の元気な「産声」を聞いた時は涙が溢れて止まりませんでした。

この子とは遺伝的な繋がりはありませんがまぎれもなく私のおなかの中で育った私の子供、我が家の宝物です。
今は夫婦で「てんやわんや」の日々を送ってますが、とても幸せです。

この幸せを与えてくれたIFC、パシフィック医療センターのスタッフの方々、日本での私の治療にあたってくださった医療関係者の全ての方々、そして主人、両親に感謝の気持ちでいっぱいです。
本当にありがとうございました。

注1:ご参考情報:
この着床率の数値は、この方が治療を受けられた当時の5日間培養の胚盤胞を1個移植した場合のものです。
パシフィック生殖医療センターでは技術革新により成功率は毎年上がっています。
2009年春現在では、5日間培養の胚盤胞「1個」のみの移植でも、成功率が何と55%以上と、大変素晴らしい成績を挙げています。胚盤胞を2個移植すると成功率は80%程度にも上がりますが、双子さんになる確率も40-50%になってしまいます。
この方の場合、妊娠中の安全をご考慮され、単胎妊娠、つまりひとりの赤ちゃんの妊娠をご希望だったため、胚盤胞の移植数を1個とされたものです。