Q&A

私に最適な治療法は?

なかなか結果の出ない自己卵子による不妊治療を長く続けておられる患者様の多くからこんなご質問をいただきます:

  • 「どうしたら自分の卵子で妊娠できるの?」
  • 「私にはまだ妊娠の可能性はあるの?」
  • 「もしかしたら、私の卵子ではだめなのかも…、でもどこまで行ったら諦めるべきなの?」
  • 「はっきり自分の卵子ではだめだっていつ分かるの?」
  • 「もしかしたら自分の卵子で妊娠できる可能性が残っているなら間違って先に卵子提供プログラムに踏み切りたくない。でもどうしたら分かるの?」

そのような疑問に対する簡単な答えは残念ながらありません。しかし、有意義な「手がかり」を得る手段ならあります。

以下に挙げる内容は、あくまでも米国における一般的な治療の目安です。個人差がありますので、どんな場合でも、個々のケースにおいて専門医による直接検診と詳細にわたる相談が肝要です。

年齢別の取り組み方

女性の年齢と妊娠率にはとても深い関係があります。一般的に、女性の妊娠率が一番高いのは満32歳頃までで、その後は加齢と共に卵子の老化が年々進むため、自己卵子による妊娠率が徐々に減少していきます。そして、米国の統計によると、女性が満45歳頃になると、まだ生理があっても、卵子が採取できても、胚盤胞まで発達できる受精卵が得られても、自己卵子による体外受精治療の結果としての出産率が限りなくゼロ%に近づくという事実が報告されています。

つまり、どの女性にとっても、現在のご自身の年齢と向き合った治療が極めて重要であることは言うまでもありません。

満35歳未満の場合

早発閉経という診断を受けていない限り、また、子宮に重篤な症状がない限り、より積極的な治療法を探すことで、一般的にまだ極めて大きな可能性が残されていると考えられる年齢層です。熱心に相談にのってくださる不妊治療専門医を早めに探し、新たな選択肢を検討しましょう。

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35~37歳の場合

統計によると、女性が満35歳を越える頃から、その女性の卵子による受精卵にダウン症に代表されるような染色体異常の発生率が急に高まり始めることがわかっています。しかし、この段階で早発閉経という診断を受けていないのであれば、より積極的な治療法を探すことで、一般的にまだ大きな可能性が残されていると考えられています。できるだけ早く、熱心に相談にのってくださる不妊治療専門医を探し、手遅れにならないうちに新たな選択肢を検討しましょう。特に子宮筋腫等がある場合は、正確な診断を受け、必要であれば手術の検討も早めに行なっておきましょう。

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38歳以上40歳未満の場合

40歳以上になると、急激に妊娠力が衰えます。そのため、過去の治療で結果が出ていない場合、40代に入る前のこの段階で不妊治療を最優先し、できる限りのことを行なうことで、まだ結果を呼び込むことができる年齢層です。40代に入る前に自己卵子治療としっかり向き合うため、すぐにでも、熱心に指導してくださる不妊治療専門医を探し、過去の治療歴を熟慮した上で、次の選択肢について指導を受けましょう。

この年齢層になると、受精卵が胚盤胞まで発達できても、胚盤胞総数のうちおよそ50%、つまり半分ほどには染色体異常が起こっていることが米国の研究で報告されています。染色体異常のある受精卵を移植しても、着床(妊娠)しないか、早期流産に終わることが殆どであり、妊娠が継続しても、胎児にダウン症に代表されるような染色体異常があるということになります。このような染色体異常は、加齢による卵子の老化によって引き起こされるものです。

時間との戦いと言われる自己卵子不妊治療を成功に導くため、そして同時にご自身の卵子の状態の現実的な状況を把握するため、米国で着床前診断の一種である『着床前全染色体診断(CCS)』を受けるという選択肢があります。この年齢層では特に有意義な選択肢とされています。染色体正常な受精卵のみを選別してから移植することで、50%の割合で妊娠へとつながらないことが分かっている辛い余分な胚移植を避けることができるからです。

もしも殆ど、あるいは全部の受精卵に染色体異常があることがわかった場合には、卵子の老化が著しいという結果となり、ご自身の卵子による治療を継続するか否かの参考材料となるでしょう。もしそのような結果が出た場合、米国では卵子提供プログラムも視野に入ってきます。

IFCを通して米国でこの着床前全染色体診断(CCS)プログラムに進む場合、治療と向き合う充分な時間を確保するため、プログラムへのお申込は原則的に女性の満42歳のお誕生日までにお願いしております。

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40~43歳の場合

この年齢層は、自己卵子による不妊治療の正念場です。個人差はありますが、米国の統計によると、この段階での妊娠率は、一般の体外受精治療で一回につき高くても20%ほどになってきます。従って、自己卵子による不妊治療で結果を出すため、熱心な指導をしてくださる不妊治療専門医を探し、過去の治療歴を吟味し、残された時間の中で何ができるかしっかり検討し、手遅れにならないよう、後悔しないよう、治療に専念することが極めて重要です。

この年齢層になると、採卵ができて受精卵が胚盤胞の段階まで発達できても、胚盤胞総数のうちおよそ67%、つまり3分の2ほどには染色体異常が起こっていることが米国の研究で報告されています。染色体異常のある受精卵を移植しても、着床(妊娠)しないか、早期流産に終わることが殆どであり、妊娠が継続しても、胎児にダウン症に代表されるような染色体異常があるということになります。このような染色体異常は、加齢による卵子の老化によって引き起こされるものです。

米国では、ご自身の卵子の状態の現実的な状況を把握するため、着床前診断の一種である、『着床前全染色体診断(CCS)』を受け、ご自身の卵子から成る受精卵にどの程度染色体異常が発生しているか確認するという選択肢があります。染色体正常な受精卵のみを選別してから移植することで、67%の割合で妊娠へとつながらないことが分かっている辛い余分な胚移植を避けることができるからです。

反対に、もしも残念なことに染色体異常がある受精卵しか得られなかった場合、卵子の老化が著しいという結果となり、ご自身の卵子による治療を終了するか否かの決断材料となるでしょう。また、この年齢層になると、そもそも着床前診断を適応できるほど、卵子の数が確保できない、あるいは着床前診断のためのバイオプシーが可能なほど状態の良い受精卵が得られないといった残念な現象も起こってきます。そのような現象自体が、卵子の老化が著しいことを表しているため、そのような展開となった場合、米国では卵子提供プログラムが現実的な選択肢となってきます。

IFCを通して米国でこの着床前全染色体診断(CCS)プログラムに進む場合、治療と向き合う充分な時間を確保するため、プログラムへのお申込は原則的に女性の満42歳のお誕生日までにお願いしております。

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44~45歳の場合

この年齢層に入る頃には、自己卵子による体外受精で結果を得ることが大変厳しくなってきています。個人差はもちろんありますが、正に時間との戦いとなります。自己卵子による治療をとにかく最優先とし、親身になって指導してくださる不妊治療専門医と過去の治療歴を吟味し、今ここで何ができるかをしっかりと考慮し、治療に専念すべき年齢層です。

米国では、多くの場合、満45歳の誕生日を迎えた段階で、自己卵子体外受精による出産率が限りなくゼロ%に近づくという統計結果を考慮し、もしもそれまでにすでに3回以上の体外受精サイクルを実施済でありながら良い結果が出ていない場合、その段階で線を引き、卵子提供プログラムに進みたいかどうかを考慮した上でその後の治療選択肢が吟味されることになります。

結果的に弊社IFC卵子提供プログラムに進まれた患者様の中には、日本での自己卵子による治療は45歳のお誕生日まで頑張り、それで結果が出なかったら卵子提供へ進むという覚悟を決めて治療を受けておられた方々も多くいらっしゃいます。

しかし、実際には、過去の自己卵子による治療結果を考慮し、少しでもお身体が若いうちにと早めの判断で卵子提供プログラムへ進む決断をする女性が多く、IFC卵子提供プログラムへ進まれた患者様の50%が満40~45歳となっています。(40代合計79%)

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46~49歳の場合

弊社IFC卵子提供プログラムに進まれた女性の年齢層として、この年齢層は全体の29%(40代合計79%)を占めます。45歳のお誕生日まで日本での自己卵子体外受精に専念した後、残念ながら結果が出なかったが、最愛のご主人様の赤ちゃんをご自身の子宮で妊娠、そして出産し、母親になれるなら、と辛さを乗り越え、卵子提供プログラムへと進まれる決断をされた方たちです。

この年齢層になると、生理があっても、採卵ができても、受精しない、受精しても胚盤胞まで育たない、胚盤胞ができても妊娠しない、あるいは初期流産に終わる確率が殆どとなります。それは、卵子の著しい老化により、ほぼ全部の受精卵に染色体異常が発生しているためです。もちろん、個人差があるとは言え、ニュースでたまに耳にする、この年齢層での自己卵子による出産は、宝くじで一等賞を当てるよりも、もっともっと低い確率であることがわかっています。(もちろん、卵子年齢が若い頃に凍結保存していた受精卵を解凍して移植する場合は別の話ですが。)

この年齢層の中で、ご健康状態が良く、それまで体外受精の適応になっていたほどの子宮の状態なのであれば、卵子提供プログラムでお子様を授かる可能性は、まだまだ高い年齢層です。早い段階で卵子提供プログラムに進む決断をするなら、第二子を考慮する時間の猶予もあると言えます。(卵子提供プログラムでは、良い状態の余剰胚が得られる確率が高く、余剰胚を移植して第二子に挑戦された方が多くいらっしゃるのが事実です。)

同じ卵子提供プログラムでも、年齢が50歳以上になると、およそ10%以上妊娠率が低くなることが分かっています。また、女性の健康状態も、50歳を境に急に変化することもあり、そもそも卵子提供プログラムでもお受け入れできない状態になる方も多く出てきてしまいます。

つまり、卵子提供プログラムに進むにしても、50歳になる前に充分な時間をもって治療と向き合えるよう、早めの決断が肝要となります。

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50歳以上

50歳以上の方がご自身での妊娠・出産を希望する場合、唯一の選択肢は卵子提供プログラムとなります。しかし、50歳以上になると、卵子提供プログラムにおいてさえ、およそ一般的な妊娠率に比べて10%以上低下することが分かっています。

また、女性の健康状態も、50歳を境に急に変化することもあり、そもそも卵子提供プログラムでもお受け入れできない状態になる方も残念ながら多く出てきてしまいます。更年期となり、閉経する頃に、急に高血圧症状や糖尿症状などが出てくる女性や、他の健康状態の変化が出てくる方もいらっしゃいます。そのため、50歳以上の女性が卵子提供プログラムにお申込くださる前には、女性本人の健康上の安全のため、米国クリニックが義務付けた一連の検査を日本でお受けいただき、良好な結果を得た方のみがお受入れの対象となります。

米国クリニックの規定により、卵子提供プログラムの最終胚移植の年齢制限は55歳となっています。また、ご夫妻の年齢を合計して110歳になった時点で、胚移植が締め切られます。よって、治療と向き合う充分な時間を確保するため、IFC卵子提供プログラムには、女性の満53歳のお誕生日、且つご夫妻の年齢の合計が106歳までにお申込みいただくようお願いしております。

50歳以上の女性で卵子提供プログラムに進むことをご希望の方は、まずはIFCに詳細お問合せください。

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治療歴別の取り組み方

人工授精

もしすでに満40歳以上である場合、人工授精を長く続けるのではなく、より積極的な体外受精治療から考慮すべきであると米国では一般的に考えられています。

また、40歳未満でも、人工授精を2回以上繰り返して結果が出ない場合は、その後積極的に体外受精治療を考慮することが薦められています。

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体外受精(顕微授精)治療とその回数

米国では一般的に、体外受精治療サイクルを3回行って結果が出なかった場合、卵子提供プログラムを含め、第三者を関与させた治療を視野に入れた上で、次のステップについて検討します。米国では、結果が出ないまま体外受精治療を5回以上繰り返すことは極めて稀です。

ただしもちろん、単に同じような体外受精を繰り返すのではなく、一回ごとに、前回サイクルの状況を専門医と共に熟慮し、排卵誘発剤を含む使用薬剤やプロトコルの改善点や変更事項がないかどうかを吟味してから次へ進むことが重要です。特に、治療を開始してから1年以上経っている場合、治療開始前に受けた様々な検査結果が、現状と異なっているかもしれないことも考慮し、常に『今の時点』での事実と向き合い、対応することが肝要です。

初期流産を繰り返している場合、必ずしもそれが免疫の問題が関与する習慣性流産のケースばかりとは限りません。専門医とよく相談し、女性側、あるいは男性側に染色体の転座等がないかどうか、また、女性側、男性側共に染色体が正常だが、卵子の老化により、受精卵に染色体異常が頻発しているのか、など、様々な視点から検討すべきです。米国では、初期流産を繰り返している場合、着床前診断の一種である着床前全染色体診断(CCS)が適応となり、受精卵にどれほどの染色体異常が発生しているか確認し、染色体が正常な受精卵のみを移植するという選択肢があります。

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卵子・受精卵の数や状態

米国クリニックでは、アントラル卵胞(胞状卵胞)の数が、周期の始まりで両方の卵巣の合計で5個未満の場合、卵巣機能の低下が著しいとされ、体外受精の結果が厳しい方向になっていることについて話し合いが行なわれます。

生理があっても、卵子が採取できても、卵巣刺激剤を使用しての採卵サイクルにおいて、採取できた成熟卵が3個未満の場合も、やはり厳しい方向になっているとして話し合いが行なわれます。

空胞が多い、卵子の数が少ない、精子の状態が普通なのに受精率が低い、胚盤胞まで発達しない、などの結果が続くと、それもまた大変厳しい現状を意味しています。

米国では上記のような段階になると、卵子提供プログラムを具体的に視野にいれて治療の方向性を検討することになります。

PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)のように、卵胞の数が極めて多いが、成熟卵の比率が低く、良い状態の受精卵の比率も少ない場合など、得られた受精卵の染色体異常について調べてから移植を行なうことが有意義な場合が多くあります。

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診断名別の取り組み方

早発閉経

早発閉経という診断を受けた場合は、35歳未満でも自己卵子による妊娠が難しくなっています。例えば、月経周期第3日目のFSH値が25以上になっている場合、FSH値を下げる治療を受けても、結果が伴わないだろうと予想されるようです。

その場合、米国では、ご自身の卵子の状態の現実的な状況を把握するため、着床前診断の一種である、『着床前全染色体診断(CCS)』を受け、ご自身の卵子から成る受精卵にどの程度染色体異常が発生しているか確認する、という選択肢があります。もちろん、首尾よく染色体異常のない受精卵が得られたら、その受精卵のみを移植することにより、妊娠へとつながらない辛い余分な治療を避けることができます。反対に、もしも残念なことに染色体異常がある受精卵しか得られなかった場合、卵子の老化が著しいという結果となり、ご自身の卵子による治療を終了する決断をすることになるでしょう。その段階で、米国では卵子提供プログラムが視野に入ってきます。

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ターナー症候群/ターナー症候群モザイク型

ターナー症候群と診断を受けても、卵子の提供を受けることで、妊娠を試みることが可能です。ターナー症候群、あるいはターナーモザイク型と診断された女性の場合、早発閉経となるケースが圧倒的に多いのですが、子宮の成熟度、あるいは機能については問題のない場合が極めて多いのです。

早発閉経の影響で女性ホルモンが不十分だったため、「子宮が小さい」と診断を受けることが多いようですが、ホルモン補充により妊娠に適する子宮環境をつくり、第三者から卵子の提供を受け、ご主人の精子と体外受精を行い、それをターナー女性の子宮に胚移植することで、愛するご主人のお子様を、ご自身のからだで妊娠し、出産することが可能となっています。

しかし、ターナー症候群の女性が卵子提供により妊娠を試みる前に、必ず受けていただかなくてはならない検査があります。ターナー女性には、普段の生活に支障はないが、妊娠により体内の血流が多くなったときに重篤な症状を引き起こすような心臓機能の問題点が隠されていることがあります。そのため、事前に必ず専門医によるエコー心電図検査を受けていただくことが義務付けられています。また、腎機能が弱い場合もあるので、その点も事前に検査を受けておくことが必要です。安全に妊娠期を過ごしていただくため、まずは心臓内科や循環器内科の専門医の診断を仰いでください。

ターナー女性の方に向けた資料がございますので、まずは弊社IFCにお問合せください。

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自然閉経

自然閉経後でも赤ちゃんを授かる道は残されています。卵子ドナーから卵子の提供を受け、ご自身の子宮で妊娠を試みる方法です。

卵巣機能が停止してしまうから起きる閉経。でも、子宮の機能は同時に停止しません。閉経してしまうと、「子宮が小さくなっている」とか、「子宮内膜が薄い」という診断を受けることがあります。しかし、子宮筋腫や腺筋症がない健康な子宮であれば、事前にホルモン補充を行うことで極めて多くの場合、子宮の内膜を厚くし、妊娠に充分な子宮環境を作りあげることができるようになります。

ただし、いくら卵子の提供を受けても、満50歳を越えると、妊娠率が低くなることが分かっています。また、50代に入ると、女性の健康状態に大きな変化が起こることもあります。治療と向き合う充分な時間を確保するため、卵子提供プログラムのお申込は、女性の満53歳のお誕生日までにお願いしております。お早めに弊社IFCへお問合せください。

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PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)

PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)の場合、卵胞の数が極めて多いが、成熟卵が比率が低く、良い状態の受精卵の比率も少ない場合もあれば、見かけは良い状態の受精卵がたくさんあるが、何度胚移植しても着床しない、あるいは初期流産になってしまうことを繰り返す場合もあります。これは、PCOSのケースでは、受精卵に染色体異常が起こっている比率が、同年齢層の一般的ケースに比べて多いと考えられているからです。この場合、得られた受精卵の染色体異常についてまず着床前診断を行ってから、染色体正常な受精卵のみの移植を行なうことが有意義となります。

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卵子提供プログラムが視野に入ってくる診断や状況

どんな時、選択肢として卵子提供プログラムを視野に入れて考慮してみるべきなのでしょうか?以下にいくつかの例を挙げてみました:

  • 早発閉経の診断があった場合
  • 自然閉経後の場合
  • 一般的に『カウフマン療法』と呼ばれる、例えばプレマリン・プロベラ等のホルモン剤を使用しなければ、生理が全く起きない場合
  • 月経周期第3日目のFSH(卵胞刺激ホルモン)の値が高くなってしまった場合(年齢やその他の状況により、ボーターラインとなる数値は若干異なりますので、専門医と詳細ご相談いただきます。)
  • AMH値が極めて低くなってしまい、40歳代相当の数値となった場合
  • 採卵周期において、両方の卵巣のアントラル卵胞(胞状卵胞)数が合計で5個に満たない場合
  • 排卵誘発剤使用の採卵サイクルにおいて、採卵ができても授精して胚移植できる段階まで育つ受精卵の数が一回に3個に満たない場合
  • 何度採卵サイクルを繰り返しても胚盤胞まで発達する受精卵が1個も得られない場合
  • 何度胚移植しても着床しない場合
  • 原因不明の初期流産を繰り返している場合
  • 奥様の年齢が満45歳を越えている場合

なかなか妊娠成立、という結果が出ない方の場合、やはり中には悲しいことにご自身での卵子で治療を続ける限界もあるのが辛い現状のようです。今まで長い間治療を受けられていらして、更に上記の項目にひとつでも当てはまる場合、卵子提供プログラムを視野に入れて今後の治療の方向性を考えることが有意義となります。

卵子提供プログラムで妊娠するにしても、時間との戦いは続きます。どうぞお早めにあらゆる選択肢の検討をお始めください。

弊社IFCでは、情報提供も重要な役割であると考えておりますので、無料で資料をご送付申し上げます。治療歴等をお書き添えの上、どうぞお問合せください。

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